[レフリー]ルール伝達講習会での質疑応答の結果を掲載します。

先日のルール伝達講習会にて頂いた質疑を日本協会へ送り、結果が届きましたので報告致します。

世界的試験実施ルール及び質疑応答の報告

■50:22
「自陣からキックした」
自チームのパス、キック、ノックなどで自陣に戻した場合には、50/22ではなく通常のキックとして扱う(直接でなくタッチになれば地域は得られるが、相手ボールでのラインアウト)ただし、自陣に戻したのち、タックルが起きる、ラック、モールが形成されれば、50/22が適用され、キックしたチームのラインアウトの再開になる。22m以内からキックしたボールが直接タッチに出ても地域を得ることのできる場合と同様に考える。キックオフ、または、いかなる形であれ試合再開のキックには適用されない。

<質疑内容>
・Aチームが自陣からキックしたボールがBチーム22m内に一旦入り、その後ボールがバウンドして22mラインから10m側に戻り、そのままタッチに出た場合、LOのボール投入権はどちらか?

➢50:22は適用されず。最後にタッチとなった地点で判断。

・AチームセンタースクラムからAチームがキックし、Bチーム22m内で間接的にタッチに出た場合、LOのボール投入権はどちらか?

➢50:22は適用される。Bチームが投入。センタースクラムからも適用!

・キックに関して、50:22が適用されないケースはあるか?

➢キックオフ、またはいかなる形であれ試合再開のキックからの適用はない

■ゴールラインドロップアウト
以下の場合には、スクラムや22mでのドロップアウトでなく、インゴールドロップアウトで再開する。

1)攻撃側のプレーヤーによってボールがプレーされた、または、インゴールに持ち込まれ、相手側のプレーヤーによってグラウンディングできない状態になった(ヘルドアップ)、またはデッドになった(ボールをインゴールから蹴り出す、持ち出す)。

2)キックオフ、得点後の試合再開のキック、ドロップゴール、または、ペナルティキックを除く攻撃側のキックが、防御側のチームによって自陣のインゴール内でグラウンディングされた。

3)攻撃側のプレーヤーが、相手陣のインゴール内でノックオンした。
競技規則 世界的試験実施ルール
第12条 11と12の文言及び日本語翻訳については確認中

<質疑内容>
・ゴールラインドロップアウトからのダイレクトタッチの再開方法は?

➢ゴールラインドロップアウトのやり直しor センター(5m)スクラム or ラインアウト
※ラインアウトは再開のポイント→5m

・通常のドロップアウト(22m)はどのようなケースで適用されるのか?
→ゴールキック又はドロップゴールが外れボールがデッドとなる時。また、ペナルティからタッチを狙ったキックがデッドボールライン及びタッチインゴール外へ出た時。

・「キックオフ、得点後の試合再開のキック、ドロップゴール、または、ペナルティキックを除く攻撃側のキック」とあるが、22mラインドロップアウト及びゴールラインドロップアウトからのキックが誰にも触れることなくインゴールに入った場合も同様に適用される

・相手選手が速やかではなく、攻撃の意図を示す等しグラウンディングした場合は22mドロップアウトが適用される(?)。
→防御側によるボールデッドはゴールラインドロップアウトが適用される。

・ドロップアウト・キックオフでキックしたボールが直接相手側インゴールに入り、ディフェンス側がワンパスした後、グランディングした場合のプレー再開の方法とポイントはどこか?
→キックオフや得点後の試合再開のキックにゴールラインドロップアウトは適用されない。

・攻撃側ボールキャリアがインゴールでグラウンディングする前にデッドボールラインを越えてしまった場合のプレー再開の方法とそのポイントはどこか?
→22mドロップアウト

・ゴールラインドロップアウトで相手が正当にチャージし、そのボールがデッドボールライン又はタッチインゴールを超えた場合のプレー再開の方法とそのポイントはどこか? 
→任意の地点での22mラインドロップアウトとなる。
また、チャージの選手が5mラインの立平面を越えてチャージした場合のプレー再開の方法とそのポイントはどこか?
→その地点でのFK(22mラインドロップアウトと同様)

・キックしたボールは5m越える必要あり。未達時はキックのやり直しor相手ボールでのセンタースクラムで再開

・キックしたボールはゴロでも5Mを越えればOK

■フライングウエッジ
Mini scrum
1)サポートするプレーヤーが2名以上付いて、スクラムのように進むことについて反則とする。

2)1名がサポートすることは、容認する。

・3人分の力が加わったらNGと解釈

・3人がバインドではなく、ジャージを掴む程度(力は加わっていない)の場合も反則となるか?また、腕をつっかえ棒のようにし力を加えている状況は反則となるか?
→バインドしていなければ反則とはならない

・ボールキャリアを含め3名がバインドして前進し、相手タックラーとコンテストする瞬間に未攻撃側3名のうち1名が味方名を前方に押す等しバインドを外した場合はプレーオンか?
→ボールキャリアーを押す行為は危険なプレー

・ラインアウトでモールを組もうとボールをキャッチしたプレーヤーの両サイドにバインドしたが、相手がモールの形成を放棄し、コンタクトしてこなかった。

質問;ボールキャリアーを先頭にサイドに付いたまま進む事はできるか?
回答;もし、ボールが先頭にあり、プレラッチンングしているプレーヤーが1名だけならば、できます。

質問;ボールキャリアーを先頭に相手が入ってくるのを前進せずに待つことは可能か。
回答;はい、可能ですが、それをする理由がありません。

■プレラッチ
Latcher (ラッチャー)
サポートするプレーヤーが倒れ込むプレーも散見され、正当なコンテストを阻害している事象がある。

レフリーはコンテストを阻害しているのか、コンテストは正当に行われたのかを見極めなければならない。

■クリーンアウト/ジャッカラーの安全
ジャッカラー (Jackler)とは、
タックラーと同じチームのタックルに最初に到着したプレーヤーをいう。ボールを直接争奪するためには、立ったままでいなければならない。その前にタックルに参加していた場合は、ボールを争奪する前に、明らかにボールキャリアーを放していなければならない。ラックの争奪からジャッカラーを排除することはできるが、体重をかけたり、相手の下肢を狙ったりしてはならない。
注意;英文では、Lower limbsとあり、下肢と訳される部分と、ひざまたは膝より下と訳されている部分があり、確認中である。 

・ジャッカラーの下肢をめがけてコンテストしてはいけない。危険(ケガ防止)

・ジャッカラーの姿勢が高く、正当にコンテストし、たまたま下肢に入った場合は反則となるか?
→コンテストが正当であれば反則とはならない

・ジャッカラーに対するコンテストだけではなく、全てのクリーンアウト(コンテスト)シーンに適用されるのではないか?
→今回の通達は「ジャッカラー」に対する行為を述べており、ジャッカラーとは「タックラーと同じチームのタックルに最初に到達したプレーヤー」のことと定義されているので、全てのクリーンアウト(コンテスト)シーンに適用されるものではない。

・下肢を狙ったプレーというのは、相手の足を持つ等、コンテストそのものが反則なのか?それとも痛めつけるように狙ったコンテストのみが反則なのか?
→痛みつけるような行為が反則

・ジャッカラーへのファーストコンテスト位置は相手のボディー、その後、相手の足が邪魔なため、足を掴んでテイクアウトした場合も反則となるのか?
→前述のとおり、痛みつける行為でなければ反則とはならない

■セブンズ
1)TMOがある大会においては、インゴールジャッジを置かなくてもよいことになる。(オリンピックでは不採用、インゴールジャッジを置く)

2)延長戦になった場合は、入れ替えをもう1回追加する。(オリンピックでは採用、本年度の国体でも採用する)

以 上