2020年11月20日、21日、23日で開催された九州ブロックオータムチャレンジトーナメントは長崎南山高校が優勝し幕を閉じました。第100回全国高校ラグビー大会出場を目指し高校生ラガーマンが熱戦を繰り広げましたがその試合で笛を吹いたレフリーを紹介します。
■11月20日(金) 1回戦
(Aコート) 読谷高校vs鹿児島工業高校
→左から佐藤さん、田吹さん、田崎さん
(Bコート)日向高校vs専修大玉名高校
→左から松本さん、桑野さん、甲斐さん
(Aコート)長崎南山高校vs大分舞鶴高校
→左から川野さん、前田さん、浅田さん
■2020年11月21日(土)準決勝
(Aコート)日向高校vs鹿児島工業高校
→左から甲斐さん、羽白さん、松本さん
(Aコート)鳥栖工業高校vs長崎南山高校
→左から長尾さん、福留さん、佐藤さん
■2020年11月23日(月)決勝
(Aコート)長崎南山高校vs鹿児島工業高校
→左から長尾さん、田吹さん、稲場さん、川野さん
■総括:花園県予選からオータムチャレンジまでを振り返って
タッチジャッジがアシスタントレフリー(以後AR)と名称が変わり役割が大きくなってから数年経ちますが、このARのスキルの向上はチームからの要求も高くチーム大分としても重要課題との意識もある事から、毎試合ごと課題を挙げ担当しなかったレフリーにも情報共有してミスや考え方のズレがないように時にはLINEグループ内で意見を出し合ったり、時にはリモートで話し合ったりと研修を重ねて来ました。お陰で県外レフリーともスムーズな意見交換が出来たり、危険な場面や微妙な場面でのレフリーへのサポートが行えたのではないかと感じています。これはレフリー個人のスキルアップにも繋がるものなので、今後も続けて行く予定です。
これからはレフリーの仲間も増やしたいので興味のある方、スクールやジュニアで必要な方。また、花園で吹きたい方などなどレフリーを始めてみませんか?
大分県ラグビーフットボール協会
レフリー委員長 田崎 前
レフリーレポート「第100回全国高校ラグビー大会大分県予選」も最後となりました。全国大会出場をかけた決勝戦に臨むレフリーの現地レポートをお伝えします。
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左から家近さん、田吹さん、川野さん、浅田さん |
~川野レフリーコメント~
10月8日私の元に1通の連絡が入りました。
その内容は、花園予選大分県大会の組み合わせとレフリー割当であり、私の名前はトーナメントの1番上にありました。
そうです決勝戦のレフリーです。
私の胸は花園を目指す選手と同じように高鳴り、決勝を担当するという責任の重さを痛感しました。
11月8日いよいよ決勝当日、晴れ渡る秋空の下、私のホイッスルで試合が始まりました。
両チームの選手の思いと大分県高校ラガーマンの思いを感じながらピッチを駆け回り、古豪の意地を見せる大分舞鶴高校と2連覇を狙う大分東明高校、共に1歩も引かず一進一退の攻防が続き、結果は31対29 2点差で大分東明高校が勝利。
グランドに崩れ落ちる大分舞鶴高校の選手、喜びを噛み締める大分東明高校の選手、両チームの選手の目からこぼれ落ちる涙は私にとってとても感慨深い物であり、また、全てを懸けて戦う選手の素晴らしさと試合を担当するレフリー陣の責任の重さとやりがいを一層噛み締める事の出来る試合でした。
両チームの選手、監督、スタッフ、保護者及び大会関係者の方々に心から感謝を申し上げます。
第100回全国高校ラグビー大会大分県予選準決勝
◎第一試合 日本文理大附属 vs 大分舞鶴
(左から家近さん、甲斐さん、田吹さん、川野さん)
◎第二試合 大分東明 vs 大分工業
(左から家近さん、松本さん、浅田さん、甲斐さん)
<浅田レフリーレポート>
11/1大分東明高校-大分工業高校 レフリーレポート
いよいよ花園大分県予選も4強が出そろい、決勝進出をかけた戦いが始まります。
私は準決勝に臨むにあたり、この試合を対戦カードか決まった時から考えていました。
この花園の県予選は高校三年生にとっては、負ければ最後の試合になってしまう重要な試合です。
引退する選手にはどのような高校ラグビー最後の60分間にするかは選手ももちろんですが、レフリーも重大な役割を担うことと思っています。
そしてその大切な60分間の事前準備として、チームの持ち味や試合展開、レフリーとしてどのように携わるのか…様々な状況を考え自分なりにシュミレーションしました。
また、アシスタントレフリーの甲斐さん松本さんとは、前日に共通認識のすり合わせ、レフリーからの要望、アシスタントレフリーからのアドバイスなどについてリモートでミーティングを行いました。
【迎えた試合当日】
レフリーの仕事はブリーフィング(試合前にレフリーが両チームへ行き、試合で不要な反則が減りクリーンな試合展開となるように、当日の注意事項の説明やチームからの質疑応答等を実施)から始まります。
【試合開始】
序盤、大分東明高校がアタック力を発揮し、大分工業高校も気迫のディフェンスで反則を誘い凌ぎますが、徐々に大分東明高校の圧力が勝る展開に…
そんな中、ピッチ上にいる私には聞こえていました。
大分東明高校の選手にタックルを外されるも2人目、3人目と大分工業高校の選手が食らいつきながら、全員が(くそー!)(とめろー!)と叫んでいるのです。
いくら点差が離れようが、大分工業高校の選手の心は折れていない!
そうです、選手たちが一番分かっているのです。
この試合が高校ラグビー最後の試合だ。
そんな清々しい高校ラガーマンと一緒にピッチを駆け回り幸せな時間でした。
(レフリー 浅田 怜介)
第100回全国高校ラグビー大会大分県予選2回戦2日目、湯布院スポーツセンターで2試合が行われました。
◎第一試合 大分東明高校 vs 大分雄城台
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左から浅田レフリー、松本レフリー、甲斐レフリー |
◎第二試合 合同1(昭和学園、別府鶴見丘、日田)vs 大分工業
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左から佐藤レフリー、井餘田レフリー、甲斐レフリー |
<コメント:井餘田レフリー>
なぜこうも人は楕円球に惹かれるのでしょうか…
前半21分まで合同チームの必死のアタックをディフェンスする大分工業、その均衡を破った合同チームの粘り強さは誰もが称賛するものだと感じたのは私だけでしょうか
しかしその後すぐに立て直し、自分たちの強みを活かした大分工業のアタックも目を見張るものがありました。
両チームの選手が考え、動き、相手に立ち向かう姿は一人の大人のラガーマンであり、また、選手を指導する監督、コーチ、日々支えるマネージャー、家族、観るもの全員が彼ら一人ひとりのプレーに興奮し、落胆し、また熱狂する…
そんなスポーツだからこそこんなにも人に愛され、人を惹きつけると私は思います。
選手はもちろん、観る人の人生をも変えてしまうこのスポーツが、今後も栄えていくことを願うと同時に、大分県ラグビーの可能性をピッチで身近に感じた試合でありました。
今回は10月24日(土)の2回戦からレフリーレポートです。
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第一試合マッチオフィシャル(レフリー団)の左から甲斐レフリー、田崎レフリー、佐藤レフリー。 |
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第二試合マッチオフィシャル(レフリー団)の左から松本レフリー、浅田レフリー、甲斐レフリー。 |
~田崎レフリー談~
今日の試合で感じた事。
私が担当した試合は、文理大付属VS合同チームでした。結果は86対0と文理大付属の勝利。しかし一見点差を見ると一方的な試合なのですがそれを感じさせない何かがグラウンドにはありました。 戦前は確かに力の差があるだろうと予想できましたが合同チームは逃げずにしっかりとしたタックルをやり続け、トライ後のキックの時は毎回プレッシャーに出続け、ペナルティをもらったら「ぶち当たろうぜ!」と言って突進して…と最後まで逃げずに勝負していました。それらがその何かだと感じました!
今日の彼等にどうかラグビーを続けて欲しい! 関わっていて欲しいと強く思いました。
Oita Rugby Football Union